盛岡市に流れる乙部川の近くにある乙部養蜂場には、およそ80箱の巣箱があり、他にも手代森(てしろもり)蜂場など複数の蜂場を所有している。5月はリンゴ、6月に入るとアカシアが最盛期を迎え、ミツバチたちが活発に動きだす。
※お客様独自のご使用方法と感想であり、効果を保証するものではありません。
乙部養蜂場には微酸性電解水VOX-40TAが一台設置してある。この一台は、乙部養蜂場の君塚さんと君塚さんの養蜂仲間が共同で資金を出し合い、購入したものだ。必要なときに、ポリタンクに微酸性電解水(以下:電解水)を入れ、それぞれの養蜂場に運んで使っている。
用途は主に、巣箱や巣枠の除菌に使う。巣枠とは、ミツバチの巣のこと。蜜蝋というミツバチから分泌される蝋を集めて作った薄い板で、そこにミツバチの巣の六角形であるハニカム構造がプレスしてあるものだ。
電解水を使う目的は、安全な蜂蜜を提供するためという君塚さん。
今までは、巣箱を水洗いし、巣箱の付着物を落とし、最後にバーナーで焼くという火炎消毒を行っていた。巣枠に関しては火炎消毒ができないため、衛生面でもっと確実な方法を探していた。
そこでホシザキから電解水の提案があり、すぐに実践。巣箱は火炎消毒後に、巣枠は水洗い後に電解水をたっぷり噴霧し、除菌を行う。巣枠の巣房ひとつひとつに電解水が行き渡ることでしっかり除菌ができる。
巣枠を使うと、ミツバチの巣造りがスピーディーに行える。
巣房の隅々まで電解水を噴霧し、除菌を行う。
電解水は養蜂仲間と共同で使っている。
5月からシーズンのリンゴ
養蜂仲間のひとりは「過保護かもしれないが、ミツバチたちが巣箱に入りやすいように巣箱の入口に着地台を設けている。その着地台に電解水を頻繁に噴霧してミツバチたちの足を除菌している。」という。
ミツバチは花だけでなく、地面にもよく着地して養分を採ってくるが、同時に様々な菌も拾ってきてしまう。そういった面でも電解水を使っての除菌はいろいろなところで活用している。
「電解水を噴霧しているとミツバチが集まってくる。電解水を使って一年程経過するが、例年に比べ、ミツバチの健康状態が良い」という。それは電解水が何かしら影響しているのではないかと思わぬ結果に満足気だ。
電解水は、巣箱や巣枠といった道具の除菌だけでなく、ミツバチの健康や蜂蜜の品質を向上させているかもしれない。