今から80年以上前のこと。
アメリカはテキサスの田舎町に
ジョン・J・グリーンさんが営む小さな氷屋さんがありました。
当時は電気冷蔵庫がある家庭が少なかったため、
氷は生活の必需品(ひつじゅひん)。
夏場になると期間限定の氷屋さんが
たくさんお店を開いていました。
でもジョンさんのお店の営業は、週7日、1日16時間と、
他の店が閉まっている夜や日曜日も営業していたため、
町の人たちには大評判になりました。
同時に「せっかく店を開けてるんだから、食料品も売ってよ」
という要望も寄せられました。
そこでジョンさんは、ミルクやパン、卵などの販売もはじめたのです。
その結果、売り上げも順調に伸び、
お店はさらに品ぞろえを増やして、
冬場も営業を続けました。
もちろん、「1日16時間・年中無休」で。
これが、今や世界中に広まった
「コンビニ」のはじまりとなったのです。
参考文献:「氷の文化史」
(田口哲也著、株式会社冷凍食品新聞社、1994)